“民法の生い立ち”
紀元前にローマ法ができ2000年がたっています。200年前フランスでナポレオンが世界初の民法典(ルールブックのようなもの)を作りました。その中で ①一人一人は権利の上で平等 ②所有権の絶対性 ③契約の自由 ④過失責任主義の4つの原則が示されました。
日本では開国と明治政府の誕生という新しい時代を迎え、欧米に対抗するためにも近代的な法典を作ることが急務となりました。初めにフランスから法学者ボアソナードを招き民法典を作りました。しかし、“自由・平等・博愛”が基本にあり当時の日本人にはなじまない内容でした。そのため日本の伝統を踏まえた民法典にするため、より日本的なドイツの民法典を参考にしました。そうしてできた日本民法典はフランス法、ドイツ法が一緒になった外国法でした。
今から約120年前に誕生した現行民法典は、第二次世界大戦後に家族法など大きく変化しました。2004年には民法典の現代語化が行われ、一般の方でも読めるように近づきました。
近年のインターネットの広がりは市民社会に大きな影響を与えており、新たな取引や契約が出現し、それに合ったルールの見直しや新しいルールを作っていく必要性が生じています。今まさに民法典は生まれ変わろうとしています。昨年、改正民法が成立し3年以内に施行される予定です。私たちは新しい法律に注目していかなければならないでしょう。
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